同じ期待値なら、勝率は高い方が良い

2017年1月8日

勝率だけにこだわっても意味がない!

こんな言葉聞いたことありませんか?
どんなに勝率が高くても期待値がマイナスならトータルでは勝てないんだから、無理に損切りを伸ばしたりして勝率を高める必要はない」という意味ではないかなと私は解釈しています。

例えば勝率が90%の手法であっても、損益率が0.1以下だったらトータルでは負けてしまうんですね。つまり、トレードで勝つためには、勝率と損益率の関数である「期待値」を大事にしないといけないわけです。

以上を踏まえると、確かに勝率だけにこだわっても意味がないことに異論の余地はありません。

ではでは、勝率10%で損益率15の手法があったとして、アナタはその手法でトレードを続けられますか?
10回に1回だけ勝てたとしても、1回の損失分の15倍を1回の勝ちトレードで稼ぐことができる手法ですから、トータルではプラスです。でも、計算上10回に9回負けるトレードを続けられますか?

9勝1敗の感覚・・・シミュレーションしてみよう!

先ほどの損益率15の勝率10%のトレード、期待値はプラスですが一体どんな感じになるのでしょうか?

エクセルのランダム発生機能でシミュレーションしました。

ルール

勝率1勝9敗で、勝てば15万円の利益、負ければ1万円の損失となる手法がある。この手法を100回続けた時の損益の流れをグラフ化してみる。

今回は100回トレードを1セットとして10セット行い、各セットでどれくらい違いがあるのかも見てみました。

このやり方の1回あたりの期待値は6,000円のプラスで、これを100回繰り返した場合は60万円の利益になる事が想定されます。

結果

グラフの縦軸はこの取引の損益を示し、色の違うグラフは各セットにおける試行回数時の累積の損益額を示しています。

どうでしょう?全く同じ条件でやっているのに結果が全然違います。
一番結果がよかったセットでは100回のトレードで172万円稼げたことになりました。一方で最低は4万円の損失で終わりました。

同じ期待値であっても、その時の「運」によって結果が全然違ってくるのです。だから、期待値がプラスであっても、必ずしも勝てることを保証しないのです・・・。そう、優位性のあるトレードをしていても負けることもあるのです。残酷ですが、これが確率と言うものなのです。

もちろん、期待値が高ければ高い程「トータルで勝つ」確率は高まります。

よ、41連敗だと?

さてさて、今回のケースでは1勝9敗の結果をエクセルのランダム発生を使ってシミュレーションしたのですが、面白いことに勝ち負けの分布が本当のめちゃくちゃです。

1勝9敗なら10回トレードして1回勝つ・・・を繰り返すことをイメージするかもしれませんが、決してそんな綺麗な並びにはなりません。今回のシミュレーションでは、3連勝することもあれば、41連敗することもありました。

つまり、1勝9敗のトレードをする場合、9連敗程度で連敗が終わるわけではなく、更に負け続ける可能性がある!という事のなのです。あなたは41連敗に耐えられますか?私?もちろん無理です。

同じ期待値ならば、勝率が高い方が良い!

トレード手法で大事なのは期待値です。
期待値がプラスであれば必ずしも価値を保証するわけではありませんが、トータルで勝つ可能性は飛躍的に上がります。

では、期待値が同じなら勝率が高い方と低い方、どちらを選びたいですか?

例えば勝率6割で損益率が1.66の手法は、先に挙げた勝率1割で損益率15の手法と同じ期待値です。

勝率6割ならまず41連敗なんてありえませんし、勝ち負けの分布はあるものの、基本的にはコンスタントに資金が増え続けるはずです。

それは本当?

そう思う方もいると思うので、同じようにシミュレーションしてみました。

ルール

勝率6勝4敗で、勝てば1万6600円の利益、負ければ1万円の損失となる手法がある。この手法を100回続けた時の損益の流れをグラフ化してみる。

先ほどのシミュレーションと同じく100回トレードを1セットとして10セット行い、各セットでどれくらい違いがあるのかも見てみました。

このやり方の1回あたりの期待値は約6,000円のプラスで、これを100回繰り返した場合は60万円の利益になる事が想定されます。

結果

グラフの縦軸はこの取引の損益を示し、色の違うグラフは各セットにおける試行回数時の累積損益額を示しています。

どうでしょう?
確かに各セットにおいて結果のバラつきはありますが、その多くが100回試行した時の期待値の60万円に近い値になっていますよね。また、大きな利益を出すケースも無ければ、マイナスになるケースもありませんでした。

言っててみれば、期待値の再現度が高いですよね
そうなんです、同じ期待値であっても勝率が高い方がブレが少ないのです。ブレが少ないという事は、「安定してその期待値が狙える」という意味になりますから、精神的にも楽です。

そもそも勝率1割、と言う時点でもう精神的に無理だと私は思っています。トレードは勝ち負けを繰り返すものですし、損切りは避けられないものですが、それでも損切りが続くと気が滅入りますし、「この手法、使えなくなってんじゃないの?」と疑心暗鬼になりますから。

そんな感じでトレードで嫌な思いを続けるくらいなら、期待値が多少下がってもいいから勝率の高い手法を選ぶ方が効率がいいとすら私は思います。

まとめ

今回私が伝えたかったことをまとめます。

期待値が同じなら、勝率は高い方が良い。

なぜなら、勝率が高い方が結果のバラつきが小さくなり、期待値に近い値の結果が得られるから。

また、勝率が高い方がトレード中のストレスも軽減され、ルール破りやメンタル崩壊等の問題も避けることができる。

こう考えると勝率って、大事ですよね。