トレードでは、使う時間軸と使わない時間軸があります。

よくあるパターンとしては、1時間足と5分足を使うでしょうか。
では、1時間足と5分足以外は一切見る必要は無いと解釈していいと思いますか?

正解は・・・「その手法で勝てているなら見る必要は無い」です。

もし、1時間足と5分足の二つの時間軸を使って検証して、それで十分な利益がだせるのなら、他の時間軸を見る必要は一切ありません。

逆に、他の時間軸を使う事で明らかに優位性が増すのであれば、他の時間軸を見れば良いわけです。

マルチタイムフレーム分析をするのは、「トレードの期待値を上げること」なわけです。これ以外の目的でマルチタイムフレーム分析しても意味がありません。欲張って多くの時間軸を見れば見るほど期待値が上がるほど単純なものでもありませんし。

しかし、何が不安なのかエントリーする時やポジションを持っている時に、検証の時には見もしなかった時間軸を表示させて参考にする人、いますよね。

実は今、トレードを教えている人がいます

3か月ほど前から、知り合いのトレーダーにトレードを教えています。
思うようにトレード出来ないと相談を受けて、有償でコーチングを受けることにしたのです。

彼はトレードに色々と問題がありまして、その一番の問題点が、手法で使う必要のない時間軸を見て期待値を下げているという事なんです。

彼は一応エントリーはしっかりできています。
ポジポジ病にもなりにくいです。

しかし、何故か利食いが異様に早くて、損切が異様に遅いのです。
その理由は、上にも書いたように「ポジションを持ったら他の時間軸を見る」という彼の癖にありました。

私が教えている手法は15分足をメインに使うのに、ポジションを持って含み益が出てくると、勝手に5分足、1分足へと切り替えます。逆に含み損となると、30分足、1時間足、しまいには日足に切り替えるのです。

こんなことをやると、利食いが早くなって利が伸ばせなくなり、逆に損切りは遅くなって損失は膨らむわけですが、正にその通りの結果になってますwww。

ルールに従えばいい感じで利益がガッツリ出ていたハズなのに、伸びる前に微益で決済。逆にレートが逆に動く時は損切りの逆指値を解消して何とか助かろうとするわけです。

これを克服するのは簡単なことで、最初から使わない時間軸を見なけりゃいいのですが、彼曰く「どうしても見てしまうんです」とのこと。

ほとほと困り果てましたね、実際。

対策方法

対策方法としては、「チャートに必要のない時間軸が表示できないようにする!」というやり方がありますが、そんなことは無理ですし、今後の事を考えれば、強い意志を持って他の時間軸を見ないようにさせたいものです。

そう考えて、とりあえずルール通りに従った結果と、彼の実際のトレード結果を比較させました。

するとやはり明確に違いが出るんですね。
ルール通りに従えばトータルでは勝てていたハズなのに、ルールから外れたために大きく負けている。

本人は「何とかして勝ちたい」と思ってやっていることなのに、それが完全に裏目に出て、トレードのエッジを見事に否定する結果となっているわけです。

この結果を見せて、何とか納得してもらいました。
まだまだ訓練は必要ですが。

マルチタイムフレーム=絶対ではない

トレードに関する情報が多い程優位になるわけではありません。
それで優位になるのであれば、1分足、2分足、3分足・・・・と分析していった方が有利になるはずですが、そんな面倒なことをやっている人を見たことがないですねwww。

勝つためには必要な情報と不要な情報があります。
必要な情報とは、その手法が優位性を発揮するために必要最低限な情報の事です。その手法の優位性を更にアップできる時間軸があれば使えばそれを使えばいいのですが、検証もしていない時間軸を見る必要は一切ありません。百害あって一利無しです。

エントリーしてダメなら損切る。
良ければ利確目標まで伸ばす。
トレードはこれだけでいいのですから。

おすすめの記事